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2008.02.06 Wednesday  | - | - | - | 

大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!』

文学賞メッタ斬り!
大森 望著 / 豊崎 由美著
パルコ (2004.3)
通常24時間以内に発送します。

■内容

SF翻訳家・大森望氏とライター・豊崎由美氏(肩書きはカバー折り返しの著者紹介より)が、小説ジャンル全般に渡る各種文学賞の最新の授賞状況を巡り対談を繰り広げる。それだけだと、そもそもなんで単行本になるの?という感じだが、芥川賞・直木賞からミステリー、SF関係の賞まで、拡散した小説ジャンル全体の状況を「文学賞」という切り口で切り取ったアイデアに価値がある。
 
全体が14の章(ROUND)からなる。おおむね以下のような、三部構成となっている。
導入部は、芥川賞をはじめ、いわゆる「文学」系の文学賞(ROUND1?4)。続いて、現在好調(なんですよね?)で
境界的な作品も多いミステリー関係(ROUND5?9)。終盤は、ファンタジー、SFに触れた後、名誉賞的な賞に言及し、ラストを地方文学賞に充て、「文学賞甲子園」でオチとなる(ROUND10?13)……はずが、出版時期が芥川賞・直木賞発表直後となったということで、オーラスROUND EXは今年の両賞受賞作に関する電話対談で幕。
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2004.04.19 Monday 22:03 | comments(0) | trackbacks(0) | ノンフィクション | 

佐藤大輔『皇国の守護者8 楽園の凶器』 祝!30ヶ月ぶりの新巻

前巻の発売から、はや30ヶ月。第1巻が発売された1998年6月から勘定すると、平均、約8ヶ月半ごとに次の巻が出ていることになる。遅筆をもってなる作者だが、今回は待ちくたびれたのであった。もう出ないのかと思ってましたよ。トホホホホ。

皇国の守護者 8
佐藤 大輔著
中央公論新社 (2004.3)
ISBN : 4125008027
価格 : ?945
通常2-3日以内に発送します。

■あらすじ

仮想戦記のスタイルを借りて近現代日本の再創造を図る、著者お得意パターンのスチームパンク/ファンタジー版。
<光帯>と呼ばれるリングを持った、とある惑星に広がる<大協約世界>。そこでは、通常人類に加え、両性具有人や超能力者、そして竜族が共存しながら、我々の世界の産業革命期に相当する社会を構成していた。そして、<大協約世界>の過半を支配する巨大陸軍国家<帝国>が次なる矛先を向けた相手は、大陸東方の島国<皇国>。圧倒的な戦力で襲来した帝国軍の前に、封建制を色濃く遺す皇国軍はなす術も無い。巨大な敵にかろうじて一矢を報いたのは、平民出身の一陸軍大尉・新城直衛のみだった。
 
1巻以来、圧倒的な帝国軍に対し壮絶な撤退戦・防衛戦を繰り広げ、皇国軍立て直しの猶予を稼ぎだした新城直衛が8巻で立ち向かうのは、祖国を売り渡しても生き残りを図ろうとする守原家のクーデター。なんと5巻冒頭で既に描写済みの“凱旋式”翌日、冬の帝都の早朝を震撼させて始まったクーデターに対し、新城の反撃が開始される……はずなのだが、8巻ではクーデターの初動までで、まだ反撃は始まりません(ToT)。
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2004.04.13 Tuesday 16:58 | comments(0) | trackbacks(0) | ファンタジー | 

菅 浩江『永遠の森 博物館惑星』

菅浩江という方は、お名前だけは昔から意識してはいたものの女流作家を敬遠していたこともあって、これまであまり作品に触れたことがありませんでした。はっきり言って不覚。食わず嫌いは損のもと、という典型でした。

永遠の森
永遠の森
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.29
菅 浩江著
早川書房 (2004.3)
ISBN : 4150307539
価格 : ?798
通常2-3日以内に発送します。

■あらすじ

ラグランジュ点に運ばれたオーストラリア大陸サイズの小惑星を丸ごと博物館に充てた「アフロディーテ」。この巨大博物館苑を舞台に、脳内インタフェースで繋がれた巨大データベース「ムネーモシュネー(記憶の女神)」をパートナーとして展示部門間の調整役を勤める中央管理部門の学芸員・田代孝弘が遭遇するさまざまな事件やトラブルを描く短編連作集。
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2004.04.09 Friday 23:23 | comments(0) | trackbacks(0) | 日本SF(ハヤカワ文庫JA) | 

野尻抱介『アンクスの海賊』

<クレギオン>シリーズ第3巻。順調に復刊中。新作と違って、原稿が出来ているんだかどうだか気を揉む必要もないし、今さら途中で打ち切りになるということもないだろうから(ないよね?)、極めて安心して読めるのであった。
 
また、作者も一定の評価を確立している人であるし、しかもストーリーと語り口が堅実なまでに淡々としているので、読む側としても気負う必要がまったくない。これが、デビュー直後の作家の気合入りまくり状態の作品だったりすると、一読者としても「これから読み続けるべき作者かどうか?」なんてことを考えながら読んぢゃったりして、疲れることはなはだしい。まあ、「2週目に入った朝の連続テレビドラマ小説」という感じでしょうか。

アンクスの海賊
野尻 抱介著
早川書房 (2004.3)
ISBN : 4150307520
価格 : ?630
通常2-3日以内に発送します。

■あらすじ

麻薬原料密輸のサボタージュに端を発するミリガン運輸とマフィアのトラブルが、ついに正面衝突に発展。系内に彗星が飛び交う原始星系アンクスを舞台に、陽気(?)な地元宇宙海賊を加えた三つ巴の宇宙海戦が勃発する。絶体絶命のロイド社長とマージ船長のピンチを救えるのは、真面目でけなげなミリガン運輸の新人航法士メイだけなのだった……
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2004.04.06 Tuesday 13:45 | comments(0) | trackbacks(0) | 日本SF(ハヤカワ文庫JA) | 

斉藤美奈子『文学的商品学』 商品学ぢゃなかったのか

文学評論分野で赫々たる活躍をなさっている斉藤美奈子さんの最新文芸評論。まあ、分野的にも著者的にも普段は読まない種類の本なんですが、これまたbk1.co.jpで「話題のベストセラー」に掲載されていたことから注文してしまったという。Amazonの「おススメ」で買った本は無いのに、bk1で紹介されていると買ってしまうのは何故なのかな。けして勧め方がうまいというわけではないと思うんだけど……

文学的商品学
文学的商品学
posted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 2
斎藤 美奈子著
紀伊国屋書店 (2004.2)
ISBN : 4314009586
価格 : ?1,680
通常2-3日以内に発送します。

■内容

ストーリーの中に小道具として登場する商品の観点から著名な小説群を読み直そう、という切り口で書かれた文芸評論集。「はじめに」では「モノから小説を読む」と書かれているけれども、ここでいう「モノ」とはあくまで“商品”であって、男の子的な“MONO”の要素はほとんど無し。モノの取り上げ方も、今風の売れ筋商品ジャンルに合わせて、アパレル/ファッションから入り、食、旅行(「ホテル小説」)、音楽(「バンド文学」)、スポーツ(「野球小説」)へと進む。日本が世界に誇る製造業分野の商品からは、乗り物(「オートバイ文学」)があげられている。ほとんどの項は雑誌に掲載された文章のようだが、巻末に書き下ろしで「貧乏小説」の項が追加されている。貧乏って商品なの? というところもあるが、“消費生活”という、より大きな視点でみればつながっている気もしないではないし、一番おもしろかったこともあって、さほど違和感無し。
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2004.04.04 Sunday 00:07 | comments(0) | trackbacks(0) | ノンフィクション | 
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