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メディヘン3さすらいの読書感想blog
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町井 登志夫『爆撃聖徳太子』 絶叫厩戸皇子
知らない作者だし、普段、こういうタイトルの小説は(なんかいかがわしくて ^^;)買わないのだが、記念すべきbk1への初注文の際に「SF」のページで紹介されていたため、ふと購入。平積みを手にとって、ついつい買ってしまうようなものか。
町井 登志夫著 角川春樹事務所 (2004.2) 通常1-3週間以内に発送します。 ■あらすじ 「日出ずるところの天子、日没するところの天子に書を致す」物語は、この有名な文句からスタート。相手を見下したこの文章、当時の大征服帝国・隋から見れば、まさに噴飯もの。なぜ聖徳太子はこんな文書を送ったのか。多数の伝説が残る聖徳太子に公的な事跡の記録が少ないのはなぜか。それは彼が、大帝国・隋との戦いの日々を送っていたため。かなりキている厩戸皇子と真面目な小野妹子が、南海から北の果てまで駆けめぐる一大架空戦記アクション。
上田早夕里『火星ダーク・バラード』 若い火星
第4回小松左京賞受賞作。
上記記事を拝見して興味を惹かれ、bk1初注文時に購入。この時は、あれやこれや一度に1万円も買ってしまったのであった。貧乏性で文庫や新書ばかり買っている自分としては珍しいこと。 火星ダーク・バラード posted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 2 上田 早夕里〔著〕 角川春樹事務所 (2003.12) ISBN : 4758410216 価格 : ?1,890 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 舞台は未来、パラテラフォーミングにより部分的に人が暮らせるようになった火星。執念の捜査で連続殺人犯を逮捕したPD(警察官のようなもの)の水島烈は、犯人護送中に奇怪な幻覚にとらわれ、犯人に逃げられると同時に相棒の女性PDを失う。女性PD殺害の嫌疑をかけられ独り真犯人を追う水島の前に、超感覚を持つ美少女アデリーンが現れる。
ピーター・F.ハミルトン『マインドスター・ライジング』 鶴田表紙で購入
創元SFは最近扱う作家数がとみに少ない分、厳選しているんだろうなぁという思いと、鶴田謙二の表紙に惹かれて購入。
マインドスター・ライジング 上 posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.30 ピーター・F.ハミルトン著 / 竹川 典子訳 東京創元社 (2004.2) ISBN : 4488719015 価格 : ?819 通常2-3日以内に発送します。 マインドスター・ライジング 下 posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.30 ピーター・F.ハミルトン著 / 竹川 典子訳 東京創元社 (2004.2) ISBN : 4488719023 価格 : ?819 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 舞台は近未来、政変による破壊的な社会混乱から立ち直りつつあるイギリス。実験的手術により超能力を強化された人間で構成された“マインドスター隊”出身の退役軍人グレッグ・マンデルは、フリーランスのトラブル・シューターとして糊口をしのぐ日々。新興企業イヴェント・ホライズン社を経営するフィリップ・イヴァンズの依頼を受けたグレッグは、同社の軌道工場における不正を解決する。しかし、フィリップの死後、孫娘ジュリアに経営を引きついだイヴェント・ホライズン社には、更なる陰謀が忍び寄る。かつての仲間と共にジュリアを助けるグレッグは、迫り来る脅威から彼女を守ることができるか・・・・・・
佐藤賢一『オクシタニア』 南仏は雅な世界
推理小説はほとんど読まないのだが、なぜか笠井潔の<矢吹駆シリーズ>だけは、全巻集めている。その第2巻『サマー・アポカリプス』は、南仏一帯を舞台とし、キリスト教の異端として中世に滅ぼされた“カタリ派”をモチーフにしている。『サマー・アポカリプス』を読んで以来、中世の南仏一帯とカタリ派というものに漠然とした興味をいだいてきた。偶然、中世ヨーロッパ歴史小説の雄、佐藤賢一氏がカタリ派をテーマにした小説を書かれていることに気づいたので、読んでみることに。
佐藤 賢一著 集英社 (2003.7) ISBN : 4087753077 価格 : ?2,520 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 時は13世紀。英仏百年戦争によって、フランスの中央集権体制が強化される前の時代。舞台は、トゥールーズを中心とする南仏。この一帯は、「はい」が「オック」となるオック語圏(“ラングドック”)であり、オクシタニアとも呼ばれる。(一方、北部フランスは、オイル語圏(“ラングドイル”)とも呼ばれる)。 当時のオクシタニアは、アルビジョワ派あるいはカタリ派と呼ばれるキリスト教の宗派が栄えており、これを良しとしない当時のローマ・カソリック法王イノケンティウス三世が、アルビジョワ派廃滅を目指すアルビジョワ十字軍派遣を命ずる、というところから物語が始まる。 主な登場人物は、4人の男女。最初に登場するのは、アルビジョワ十字軍に参加し、ついにはその総帥に任ぜられた北部フランスの一領主、シモン・ドゥ・モンフォール。それに対するのは、オクシタニアの中心・「薔薇色の都」トゥールーズ(オック語では“トレサ”)を治めるトレサ伯ラモン七世。そして、共にトゥールーズの名家出身の幼なじみ同士の男女、エドモンとジラルダ。 物語は、戦争と信仰に翻弄される彼ら4人の運命を通して、オクシタニアの滅亡への道のりを描く。
冲方丁『微睡みのセフィロト』 冲方的様式美の世界
『マルドゥック・スクランブル』日本SF大賞受賞記念、ということで昨年末に購入したものの、なぜか手につかず放っておいたもの。ようやく読みました。
冲方 丁著 徳間書店 (2002.4) ISBN : 419905104X 価格 : ?530 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 超次元的能力を持つ“感応者”がもたらした災厄から17年後の世界。三百億個の微細な立方体に“混断゛されつつ生き続ける被害者。感応者と普通人の軋轢がもたらしたテロ事件に、感応者である美少女ラファエルと敏腕捜査官パットが挑む。
ターニャ・ウスヴァイスカヤ『ノルシュテイン氏の優雅な生活』 巨匠の日常スケッチ
馴染みの本屋で平積みになっていた、きれいな黄色の表紙の新書。手にとったら、素朴なイラスト満載だったため、なんだか嬉しくなって衝動買い。
ノルシュテイン氏の優雅な生活 posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.27 ターニャ・ウスヴァイスカヤ著 / 〔児島 宏子日本語訳〕 / 〔小原 信利英語訳〕 ふゅーじょんぷろだくと (2003.11) ISBN : 4893933698 価格 : ¥780 通常1-3週間以内に発送します。 ■内容 『話の話』などで有名なロシア・アニメーションの巨匠ユーリ・ノルシュテイン。彼の弟子にして、助手兼買い物係のターニャ・ウスヴァイスカヤが、「1993年5月から2002年までの間に、主に友人、知人への私信や近況報告、日々の生活記録として描いたイラストを集めたもの」(本書奥付より)
岩本隆雄『イーシャの舟』 2巻目も読まなければ・・・
『星虫』『鵺姫真話』から続く連作シリーズの3冊目。1作目しか読んでいないのに、平積みが眼に入ったせいで、なぜか買ってしまった。
岩本 隆雄著 朝日ソノラマ (2000.11) ISBN : 425776919X 価格 : ?650 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 人類史上初の試作スペース・コロニー。その一角を占める空き地にひっそりと建つ掘っ立て小屋。空き地の存在を知るものは、誰しもが、そのいわれを知りたがった。しかし、コロニー建築の責任者は、「コロニー実用1号完成までは話せない。その時になれば、誰もが空き地の存在に納得するだろう」と語るばかり・・・という、魅力的なプロローグで始まる物語。 本編の出だしは、スペース・コロニーとはまったく無縁。 主人公・宮脇年輝は、不運に見込まれた貧乏青年。ある晩、天邪鬼伝説で知られる「入らずの山」に建設中の産廃処理場を通りかかった彼は、立ち往生した美女の頼みを聞き入れたことから、天邪鬼に取り付かれることとなる。年輝と天邪鬼との共同生活はいかに・・・というのが、本編の出だし。「入らずの山」からスペース・コロニーから、見事なストーリー展開で話が進みます。
ルイス・シャイナー『グリンプス』 60年代ロックSF
これも、『間取りの手帖』と同じく、しばらく本屋の棚に寝かせて、横目で窺っていたもの。ある日、内なる何かが熟して購入。しかし、今度は自分の本棚に放っておいて、またまた熟成。先週、ようやく読む気になった。読み始めれば、一気に読んじゃうんだが……
ルイス・シャイナー著 / 小川 隆訳 東京創元社 (1997.12) ISBN : 448870901X 価格 : ?1,071 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 時は、1988年。主人公は、テキサス州オースティンでステレオ修理業を営むレイ。彼は、永年、確執のあった父親を事故で無くしたばかり。結婚して10年以上経つ妻との関係もうまくいっていない。そんな彼は、ある日、自分の不思議な能力に気づく。ビートルズが後期の揉め事にとらわれずにいたら、”ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード”は、こういう風に録音されていたのではないか……彼がスタジオの情景に想いを巡らすと、まさにその通りのテイクがステレオから流れ出したのだ。そのテイクを録音し、海賊版専門のレコード会社に持ち込んだところ、直ちにCD化決定。こうして、レイは、ロックだけではなく歴史を変えたかもしれない、ドアーズ、ビーチ・ボーイズ、ジミ・ヘンドリックスの幻のアルバムの制作に乗り出す…… タイトルは、60年代のコンピレーション・アルバム"Glimpses"から(らしい)。本文543ページに、50ページの訳注・訳詞・解説が付く。作品自体も結構な大作だが、訳者の小川隆氏も思い入れたっぷりの力の入りよう。
オースン・スコット・カード『シャドウ・オブ・ヘゲモン』 <エンダー>シリーズ第6作
『銀河英雄伝説』のファンなら、乱世における天才的な軍略家や政略家の活躍を描いた物語のおもしろさをよくご存知だろう。この物語は、未来の地球における天才的戦略家同士の知能戦・心理戦を主題にしており、その駆け引きをたっぷり味わえる。(ただし、宇宙艦隊は「戦略的に」封じ込められているため、銀英伝のような宇宙戦闘は出てこない)
...あれ、そんな話なの?と思ったO.S.カード/エンダー・ファンの方。今回は戦略家の駆け引きがストーリーの主旋律となっていますが、全体をドライブするリズムとして、人間性への洞察に溢れるカード節は本作でも絶好調ですので、ご安心を。 シャドウ・オブ・ヘゲモン 上 posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.26 オースン・スコット・カード著 / 田中 一江訳 早川書房 (2003.11) 通常2-3日以内に発送します。 シャドウ・オブ・ヘゲモン 下 posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.26 オースン・スコット・カード著 / 田中 一江訳 早川書房 (2003.11) 通常2-3日以内に発送します。 ■あらすじ 本書は、『エンダーズ・シャドウ』の続編であり、<エンダー>ものの第6作にあたる。 ”エンダー”とは、傑作『エンダーのゲーム』において、異星人の侵略から地球を守った少年エンダー・ウィッギンのこと。エンダー自身の物語については、その後、正編シリーズとして計4作が執筆されている。一方、『エンダーズ・シャドウ』と『シャドウ・オブ・ヘゲモン』は、エンダーと共に彼の部下として地球を守る戦いを指揮した11人の少年・少女たちの中で、もっとも優秀だったビーン少年が主人公。 前作は、エンダーとエンダーの戦いをビーンの視点から描いたものだったが、今回は、異星人との戦いの後、ビーンと彼の仇敵となった少年の地球をチェス盤とした戦いを描く。タイトルの”ヘゲモン”は、作品世界において、地球を統べる統治者を意味する。だが、ビーン自身が統治者=ヘゲモンとなるわけではなく、エンダー・ファンにはおなじみの人物がヘゲモンとなることをビーンが助けるストーリーから”シャドウ”がつく。
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