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メディヘン3さすらいの読書感想blog
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飛浩隆『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』官能・間脳・感応
■感想
数々のしかけがほどこされているように思われるこのシリーズ、官能というキーワードに引っかかっている。 作中、特に『グラン・ヴァカンス』では、“官能的”という形容が似合いそうな南仏の海岸が舞台だし、通常の“感覚”とか“エロティシズム”という意味でもこの言葉はけっこう頻繁に用いられている。『ラギッド・ガール』では、この言葉が直接使用されることは多くはないものの、どの短編にも独特なエロティシズムが充溢していて、多分に“官能的”。 また、シリーズの共通舞台となる仮想空間・“数値海岸”を成り立たせる基礎技術として、画素=ピクセルという現実の技術用語に例える形で“官能素”というものが登場するあたりも印象的。つまり、数値海岸は、画素空間ならぬ官能素空間というわけ。 一方、手近な辞書(たとえばgooの国語辞典)で“かんのう”という言葉を調べてみると、ぼろぼろと10個くらいの言葉が出てくる。 “官能”については、 かんのう くわん― 【官能】 他に“間脳”というのもある。 かんのう ―なう 【間脳】 かんのう=官能であり、同時に、かんのう=間脳=視床であると。視床といえば、『ラギッド・ガール』に登場する“視床カード”。“数値海岸”を支える基本的しかけであり、同時にストーリー中の悪夢的なイメージの引き金ともなる重要なアイテムではないですか。 偶然かもしれないけれども、こういうつながりがあると、もう一つの“かんのう”である“感応”などという言葉もキーワードとして重要そう。今後の続巻でどう関わってくるのか気になる。 かんのう ―おう 【感応】 それにしても、このシリーズ、「SFを読んでいてよかったと思える作品」とか「オールタイムベスト級」といったような常套句を使いたくなるほど魅力的。日本SFもとうとうここまで来たのか……などとも思ってしまう。 今回出版された『ラギッド・ガール』は短編集ということもあり、また、シリーズのSF設定を扱う作品が多かったこともあって、長編中心の本編の途中で“外伝”を読まされたような気分にもなった。そこはちょっと残念なところで、早く次の長編を読みたくてしかたがない。 Comment
medihen (2007/01/12 1:00 AM)
mamyさん、コメントありがとうございます。
> でも、描写がちょっとグロいので濃い感覚あります。何冊もだと受け付けないかも。 続けて読むと、そのグロ濃い部分が癖になるのです(^^;)。 Trackback
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全体的にこのバーチャルさは、ゲームに通じるところがあると思いますが(戦闘もの+エロゲ?)、この世界が誰に作られたか、我々は何処から来たのかというような、哲学的な示唆もあって興味深いです。
でも、描写がちょっとグロいので濃い感覚あります。何冊もだと受け付けないかも。