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2008.02.06 Wednesday  | - | - | - | 

ピーター・メイル『南仏プロヴァンスの12ヶ月』『南仏プロヴァンスの木陰から』

前の記事3件の“シャクルトン/エンデュランス号”モノを買ったあとに思ったのは、「南極遭難モノを続けて読んだら、きっと暖かいところの話が読みたくなるだろうなぁ」などということ。ちょうど、BlogPeople経由で“「南仏プロヴァンスの12か月」ピーター・メイル”@「猫の読書録」という記事を読ませてもらって、これなんかいいかも、と思っていたら、行きつけの古本屋でそのものズバリを発見したため、すかさずゲット。数日後に見たら、続編もあるのに気づいたため、正・続合わせて読んでみることにした。

南仏プロヴァンスの12か月
ピーター・メイル〔著〕
/ 池 央耿訳
河出書房新社 (1996.4)
ISBN : 4309461492
価格 : ¥693
通常1-3週間以内に発送します。

南仏プロヴァンスの木陰から
ピーター・メイル〔著〕
/ 小梨 直訳
河出書房新社 (1996.5)
ISBN : 4309461522
価格 : ¥693
通常2-3日以内に発送します。


■内容

イギリスからフランス南部のプロヴァンス地方に移り住んだ著者が、移住最初の年に起きた身の回りのあれこれを1月から12月までの月毎にまとめる形式で書いたものが、『南仏プロヴァンスの12ヶ月』。続編『……の木陰から』は、同じくプロヴァンスぐらしのさまざまなトピックについて、形式にこだわらずにまとめたエッセイ集。エッセイでとりあげられているテーマは、食べ物や村々のレストラン、プロヴァンス人達の気質や習性、移り住んだ南仏の古民家を始めとするプロヴァンスの風物など幅広い。

原著が出版されたのは1989年。訳者あとがきによると、この本の大ヒットがプロヴァンス観光ブームの火付け役になったとされる。
■感想

やはり、シャクルトン/エンデュランス号モノの後に、この本を読んだのは大正解というか思惑があたったというか。

何せ、つい昨日まで、食べ物はアザラシとペンギンしか無いだの、寒さがひどいといくら肉を食べてもお腹がいっぱいになった気がしないだのといった話に没頭して、ついついアザラシ・ステーキやペンギン・シチュー、食べてみたいかも……などという頭になりかかっていたところに、読んでいるだけで涎が落ちそうになるのを通り越してお腹一杯になりそうな美食三昧の日々。

たとえば、1月、プロヴァンスに引っ越した後、はじめて現地の家庭での夕食に招かれた際の描写。自家製ピザからはじまり、パテやテリーヌ、ソーセージ、マリネに加えてカモ料理、というたっぷりした前菜を残さず食べてほっとしたのも束の間、大きな鍋が運ばれてくる。

当家のマダムご自慢のウサギのシヴェ(シチュー)で、ほんの一口という私たちの哀訴もやんわり笑って黙殺された。私たちはシヴェを食べ、さらにニンニクのオリーブ油で揚げたパンとグリーン・サラダを食べ、山羊のチーズの大きな塊を平らげ、その上、娘さんが腕をふるったアーモンドとクリームのガトーを詰め込んだ。イギリスの名誉にかけて、私たちは食べた。

一方ではイギリスの名誉にかけて氷と戦い、一方ではフランスの田舎料理と戦うという、さすが七つの海を征服した英国人、とおかしくなってしまった。さて、こうして『南仏プロヴァンスの12ヶ月』では、作者が訪れたレストラン、味わった料理やワインが月ごと、季節毎に紹介される。そのバリエーションの広さは、遭難した南極探検隊員ならずとも驚くばかりで、せめて一皿、一杯でもお相伴にあずかりという気分になってしまった。

食物だではなく、著者が出会うプロヴァンスの人々も負けず劣らず印象深い。働き者で悲観主義者の農夫フォースタンや、田舎の偏屈オヤジとしか言いようの無い隣人マッソー。腕はいいのに、なかなか仕事が始まらない職人達。著者夫妻は、移り住んだ古民家のリフォームのため、職人達に仕事を頼むのだが、これがなかなか終わらない。2月に始まった作業が秋になって終わらず、うっかりしたらクリスマスを越えてしまうのではないかという始末。この危機を脱するため著者夫妻が仕組んだ手だてが、なんともプロヴァンス人向けっぽいナイス・アイデア。

料理にしろ人にしろ、どこにだって、よそ者は脱帽するかない、その土地の自慢があるものだというのが自分の考えだが、このエッセイ・シリーズを読む限り、プロヴァンスの魅力はまた格別。冬は寒く夏は暑いという気候と緑なす山々に育てられたということか、食べ物にせよ人にせよ、陰影が濃く、味が深いという印象を受けた。


■関連リンク
プロヴァンスは日本でも人気のようで、いろいろとblogやHPも書かれてるようだ。
- リュベロン国立公園ドライブ〜 その1 〜@汎著巣旅行記
ピーター・メイルのエッセイの舞台であるリュベロン地方の旅行記。多数掲載された料理の写真がおいしそう!

- “プロヴァンス賛歌”カテゴリー@フランス工房ジャーナル
“プロヴァンス散歩・映画・南仏旅情と暮らしの絵日誌。”ということで、リアルタイムの当地事情がよくわかる。写真もキレイで、やっぱり行ってみたくなってしまう。



2006.09.18 Monday 22:33 | comments(4) | trackbacks(0) | エッセイ | 

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2008.02.06 Wednesday 22:33 | - | - | - | 

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(2006/09/25 12:05 PM)
medihen さん、こんにちは。
トラックバックありがとうございます。

読めば読むほど、プロヴァンスに行って
美味しい料理とワインを食べてのんびりしたくなりますね。
「南仏プロヴァンスの木陰から」はまだ読んでいないので、
読むのが楽しみです(^^)
medihen (2006/09/25 9:12 PM)
コメントありがとうございます。

ピーター・メイルの文章は褒めるばかりではなくて、皮肉っぽく突き放したようなところもあって、それが一つのリズムになっているような気がしました。そういったエッセイとしての個性は、トピックごとに書かれた『……木陰から』の方がはっきりしているかもしれません。
ゆう (2006/11/25 10:16 PM)
はじめまして、【海外移住計画中@ゆうの世界遺産レポート】のゆうといいます。
突然のトラックバック、大変失礼いたしました。

よろしければ今後ともよろしくお願いいたします。
medihen (2006/11/26 10:03 AM)
ゆうさま
TBありがとうございます。

プロヴァンスの記事も書いて頂けると嬉しいです。